訪問看護師に転職したAさん
なぜ訪問看護師になったか
Aさんは、最初は夜勤のない職場を探した結果、デイサービスの仕事に就いたそうです。友人もデイサービスで働いていたということもあり、詳しく調べることもなく、近所にあるデイサービスへ転職したそうです。しかしそのデイサービスは職員の数に対して利用者の数が明らかに多く、非常に多忙で覚えることも多く、毎日追いつめられるような感覚で仕事をすることになってしまったのです。そういったこともあり早期にこの職場を離れることになったのですが、次は利用者との関係をもっと深めたうえで看護を提供したいと考え、訪問看護に興味を持ったようです。
そして無事転職し、訪問看護師として働き始めることになりました。この事業所は以前の職場のように人数が足りないということはなく、慌てながら仕事をせずとも徐々に仕事を覚えていくことができたそうです。初めのうちは半日業務で、午前中に先輩スタッフと一緒に働いて仕事を覚えつつ、仕事が終わった午後には自分の車でもう一度訪問先へ行って道を覚えたそうです。そして利用者ごとの特徴や注意点などを自分なりにメモにまとめて頭に入れるようにしたそうです。
先輩の同行が終わればついに一人で訪問看護をしていくことになります。Aさんは方向音痴ということもあり不安も大きかったようですが、しっかりと覚える時間が与えられ、Aさん自身も積極的に取り組んでいたこともあり、無事仕事をこなしていけるようになったとのことです。
また、現場で覚えるだけではなく自己学習も怠らなかったというAさん。その際に役立ったという書籍を以下に紹介します。
現場で使える 訪問看護便利帖は、これから訪問看護に興味を持った人でもわかりやすく、基礎知識を学べる書籍です。
訪問看護の魅力
病院で働いていたころは複数の患者を同時に受け持つことになるため、一人の患者に対してじっくりと向き合うことができなかったと語るAさん。加えてナースコールや検査で呼び出される機会が多いため、自分のペースでなかなか取り組めないというストレスもあったようです。しかし、訪問看護の場合はあらかじめ決められた時間に訪問し、一人の患者に対してしっかり向き合うことができます。そのため、患者ごとにベストな看護ケアを提供することができるやりがいを感じたと言います。長い間患者にかかわることで深い信頼関係が生まれ、その分だけ質の高い看護を提供できる部分が大きなやりがいにつながっているようです。
また、一人でいる時間が多いというのもAさんが魅力的に感じているポイントです。一日のうちに4~5件訪問することになりますが、訪問している時間以外は車で移動することになります。そのため必然的に一人になる時間が多くなります。移動している間は当然わずらわしい人間関係も発生しませんし、なにか落ち込むことがあっても気持ちを切り替えやすいため、Aさんにとっては非常に働きやすいようです。